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演奏曲目

Edward Bairstow (1874 - 1946) エドワード・ベアストー

Blessed city, heavenly Salem

《祝福されし都市、エルサレム》

指揮: 柳嶋 耕太

編成: 合唱、Sop.ソロ、オルガン

 

エドワード・ベアストーは19~20世紀にかけて活躍した英国のオルガニスト・作曲家兼合唱指揮者(教会音楽家)です。作曲家ジェラルド・フィンジも彼に師事していたなど、この時代の英国音楽、とりわけ教会音楽を考える上で非常に重要な人物として知られています。

この作品はベアストーがそののち生涯仕えることとなったヨーク大聖堂での仕事を初めて間もない頃に作曲された作品で、ベアストーの作曲の中では最も知られたものの一つです。7世紀頃の単旋律聖歌"Urbs beata Hierusalem"《祝福されし都市、エルサレム》を下敷きに、それをソプラノソロ・混声5部合唱・オルガンへ拡げる形で作曲されました。

冒頭から極めて華々しくオルガンが奏でられ、その響きが体内に乗り移ったかのようなアカペラ合唱が続いて高らかに歌い上げます。大英帝国が栄華を誇った(最後の)時代、その自信が垣間見えるような音楽です。そこからオルガンはもとの単旋律聖歌を基調としながらも手数豊かに音色・音楽を変化させていき、合唱もそれに呼応して都度ポリフォニック、ホモフォニック、女声単旋律、男声単旋律、トゥッティと様々な姿を見せていきます。そして最後に観えるピアニッシモの風景は・・・。

オルガンの音色が鍵を握る本作品ですが、府中の森芸術劇場ウィーンホールのパイプオルガンは、その期待に十二分に答えてくれるでしょう。期間限定の「お祭り」でもあるProjektchor Philharmoniaコンサートの開幕を告げる歌として最もふさわしいものを選びました。再び素晴らしい夏の時間を皆さまとともにできる事を心から楽しみにしています。(柳嶋)

 

 

 

 

Franz Schubert (1797 - 1828) フランツ・シューベルト

Messe Nr.2 in G-Dur

《ミサ曲第2番ト長調》

指揮: 谷 郁

編成: 合唱、Sop. Ten. Bas. ソロ、オーケストラ、オルガン

 

この曲は、若干18歳のシューベルトが僅か6日で書き上げたと言われています。

演奏時間は20分強と短く、調性、和声、メロディー、リズムどれをとっても非常にシンプルながら色彩豊かで、全6曲あるシューベルトのラテン語ミサ曲の中でも国内外問わず最も演奏される機会が多い作品ではないでしょうか。もともとは合唱に加えて弦楽器と通奏低音のみの編成で作曲されましたが、その後兄のフェルディナントによってトランペットとティンパニーが書き加えられて、より華やかな印象の作品となりました。

シンプルな三部形式で書かれその素朴で美しいメロディーが心に残るKyrie、ニ長調の華やかさを存分に感じさせる躍動的なGloria、バスの印象的な四分音符の動きに乗って囁くように歌い始められるCredo、短いながらも非常に印象的なフーガが現れるSanctusとBenedictus、そして深く嘆くようなホ短調で始まるAgnus Deiはソリストと合唱とで掛け合いながら再びト長調に戻ってきますが、同じ主調ながら曲の冒頭とはまったく異なった印象が残ります。

奇をてらうことなく、素朴で美しく、それでいて退屈なところがひとつもないこの名曲を演奏出来る事を楽しみにしています。(谷)

共演合唱団

また、今回の演奏会では、以下の合唱団をお招きして共演します。

合唱団
「あべ犬東」

埼玉県を中心に活動する混声合唱団。
2003年インターネットの交流をきっかけに結成。各種コンクール出場や演奏会開催などの活動を行うが、次第に団員が減少。2011年に合唱団としてのあり方を見直し、10名程度のメンバーで再スタートを切り今に至る。
出身も経歴もバラバラな団員が集っているためか、「自由にやるのは得意、でもまとまるのは苦手」という、およそ合唱団には似つかわしくないスタイルで活動している。そんな中でも音楽に対する情熱だけは不思議と一致団結しており、月2回の練習に全力で取り組んでいる。モットーは「団員一人一人が自分の音楽を奏でる合唱団」
2015年現在、団員は30名を超え、年数回のコンクール出場、並びに演奏会出演を中心に活動中。
2013年 全日本合唱コンクール全国大会 室内合唱部門 銅賞 
2014年 全国声楽アンサンブルコンテスト 一般部門 銀賞

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CANTUS
ANIMAE

1998年7月、岐阜県在住の合唱指揮者・雨森文也氏の音楽に魅せられた「歌好き」たち23名が創団。

世界に通用する合唱団になろうというかなり無謀な夢をもって、団名をラテン語で「魂の歌」と名付けた。

翌年、全日本合唱コンクール全国大会に出場し金賞受賞、以降同大会において金賞受賞10回(内1位文部科学大臣奨励賞4回)。2002年には世界合唱オリンピックに出場し、宗教音楽部門で金賞受賞(3位)、混声室内合唱部門で金賞(1位)オリンピックチャンピオンを受賞した。

これまでに、自主公演19回、その他レコーディングや各地のイベントに参加している。

創団から15年あまり。団員数は50名を超えるほどに成長したが、全員が無類の「歌好き」で、無謀な夢を追う人々であることには変わりない。

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